オシャンティバー

[:on:on]
或るフリーペーパーで目にしたオシャンティなバーに行きたくなった。オシャンティ好きの同僚を誘って夜の街へ繰り出してやった。ガソリンスタンドをリノベーションした店内はとてもオシャンティでとても狭い。トイレに立つにはカウンターの他のお客さんにぶつかるので、ちょっと断らないといけない。ビールを頼む。銘柄はハートランド。君の空っぽのタンク、俺のレギュラーで満タンにしてやるよ、とかそんな話を同僚としながら飲む。深夜を過ぎて、ガールが店に現れたので「こっちに座りなよ」と私と同僚の間に座らせて飲む。
「ここで会ったのは前世からの縁だと思うから、私に連絡先を教えてくれないだろうか?」
「お断りです」
「赤外線OK?」
「間に合ってます」
と、楽しい会話が続く。
「そんな容姿なのに、どうしてそんなにイケイケドンドンなんですか?」と彼女。
「昔会った魔女に、悪い魔法をかけられてこんな容姿になってしまったんだよ。」