たまねぎおばけ が あらわれた!



掃除をしていたところ、たまねぎオバケのようなものが出現しました。一体、誰がどうして私の部屋に?もしかすると全日本たまねぎ協会なる団体が夜な夜な各家庭の台所に忍び込み、そっと上図たまねぎを置いて逃げて行くのだろうか?若しくはたまねぎの妖精さんが私にプレゼントしてくれたのだろうか?はは、まさかな…。それにしてもたまねぎか、確か最後に入手したのは…。私は伸子が出て行った日のことを思い出しました。
「あたし、もう行かなきゃ。このたまねぎ、あたしだと思って大事に食べて。さよなら…」
「ちょ、待てよ。行くなよ、ずっと俺の傍にいろよ!伸子ー!」
私が引き留めるのにも関わらず、伸子は出て行きました。どうして出て行ったんだ、伸子…。しかしこのたまねぎを見ていると、或いは私と伸子の芽もまだまだ伸びるのではないか?私はそう思ってしまうのです。たまねぎがそう暗示させるのです。ところでこのたまねぎ、一体どう調理したらよいのでしょうか。或いは伸子なら知っているかもしれません。伸子、早く戻ってきてくれ…!