チャリキに跨がって

今朝も私はずんがずんがとチャリキをすっ飛ばしていたのです。何故なら毎朝同じ電車、同じ車両に乗るあのガールと少しでもお近づきになりたいからなのです。そんで道行くライバルチャリキは全てゴボウ抜きにします。うおおおおおお!どけどけい!ガールとの恋の邪魔はさせない!
なんて全力疾走していたところ、天気予報を気にしてハンドルにぶら下げていた傘が不図した拍子に前輪に入り込んでフルブレーキ。ジャックナイフも勢い余って「うわああああ」チャリキは私ごと一回転半したのでした。
「き、君大丈夫かい?」
気がつくと会社員とおぼしき男性に声をかけられていました。私は恥ずかしさのあまり「だだだ、だいじょうびです!」と言ってそのままチャリキに跨がって颯爽と駅を目指したのでありました。恋は盲目なのです。