公開処刑

飲み会を一次会で抜け出し撤退したところ、翌日になって不機嫌上司Aから「何故二次会にこなかった?社会人としてありえない」と銃撃を受けました。私はSMGを携帯していなかったことを後悔しましたが後の祭り、救援の到着まで耐えるしかありません。「他の三等兵共は全員きたぞ!逃走兵はお前だけだ、情けない」救援は期待できません。上司Aの銃撃は続きます。
「メディック!」
私の悲痛な叫びは上司Aの銃声にかき消され、衛生兵まで届きません。いや、聞こえない振りをしているのか、そうか、これは見せしめの公開処刑なのか!気づいた時には私の身体は弾痕で蜂の巣になり、ぐったりと項垂れてうめき声一つあげられない状態になっていたのです。
それによって残ったのは静寂と怯臆と返事が無いただの屍だけで、私はSMGを携帯していなかったことをただただ後悔したのでした。