そんな休日

朝まで仕事をしていた。帰り道、職場からも近いし折角だからと築地へ。殻付きの牡蛎を買う。北海道へ行ってからどうも牡蛎に取り憑かれているのでは?と思う時がある。「あたしを食べて…」夜な夜な夢に現れるガールが言う。ちょっとだけ食べてみようかな、近づくと殻を閉ざしてしまう。殻は開かない。そこで目が覚める。そんな夢ばかり見ている。牡蛎の亡霊の仕業かなと私は思っている。
ビールも買って帰る。グラスを洗い、湯船に湯をためる。湯に浸かる。効くぜ!と叫ぶ。全く、寒い時の風呂は良いね。全く、贅沢だなと思う。思いつつ冷蔵庫で冷えているビールのことを考える。台所の隅で殻を閉じている牡蛎のことを考える。堪らなくなって湯から出る。それでそれでビールを飲みながら牡蛎を焼く。全く!ビールは旨いし焼き牡蛎も旨い!もうひとつ焼く。ビールももう一本開ける。焼けた牡蛎を食べ、ビールをちょっと残して眠ってしまった。そんな休日。