わかってほしい

帰ってくるなりeropeg探しの旅が始まるのです。「ああ、いけない。だめだ。人間、こんなことばかりするのは本当ではない。よせ。やめろ。頼む。やめてくれ」私は自分自身を抑制しようと努めるのですが、呪われたことにeropeg探しは止まりません。幸子は言います「ねえ、どうして日田は毎日eropegばかり探しているの?だって、もう沢山あるじゃない?それこそ一生分…」そこまで言うと、幸子は床に転がっているストレージに目をやりました。
「これは呪いさ。悪い魔女にかけられた呪いの魔法なんだ。かけた魔女ですら解き方が分からない。それでこうなってしまったんだ。私だって、いつもでもこんなこと駄目だってわかってる…、わかってるんだ!でも仕方ない。そうだろう?わかってくれよ!」
幸子は返事をしませんでした。