猫のぼたもち

実家に「ぼたもち」という猫がいた時のこと。居間で香箱を組んでくつろいでいる「ぼたもち」を見かけましたので、いっちょ遊んでやるかと手を伸ばしたところ「シャアア!」と牙を見せたのですね。そこで私は「おいで、さあ。ほら、怖くない。」とナウシカ真似をしてご機嫌を取ろうしたところ、ぷいっとそっぽを向かれてしまいました。
それでも諦めきれない私は「なんだよ君は。たまには遊んでくれたってよいではないか。よいではないか。」と顔を近づけながら言いました。すると「ぼたもち」が突如として牙を剥いて私の目に噛みついたのです。
「はあああ!目があああ!目があああ!」と叫びつつ鏡で見ると瞼から血が流れているではありませんか。頭にきた私は「真の恐怖とは何なのか教えてやる!」と部屋の隅に追いつめた「ぼたもち」の身体を掃除機で吸引しまくったのです。掃除機嫌いの「ぼたもち」は可哀想に「ぎゃーお、ぎゃーお」と鳴き続けるしかないのですね。
そんなことを思い出すと、猫を飼いたいなあと思うのです。そうしたら掃除機も買わないといけませんね。吸引力が強力な掃除機を。うふふ。