ジャム男さんへの手紙

虫の声に秋も近づいた事を感じる昨今、ジャム男さんはお変わりございませんか。
今日はふと疑問に思ったことありまして筆をとりました。ジャム男さんはアンパン男さんにいつも同じ顔をお与えになりますけれど、それで本当によろしいのでしょうか。ジャム男さんも職人なのですからもう少し創意工夫を凝らしてもよろしいのではないでしょうか。例えばお顔をもう少しイケメンになさいますとかガングロのチャラ男になさいますとか、考えればいくらでも思いつきますでしょうに。
ところで一部の視聴者から「アンパン男の顔は外注。」などと言われていることはご存知でしょうか。それは毎回毎回寸分違わぬ同じお顔を焼きますし、アンパン男号なるメカを作りましたし、そう言われて仕方のないことかもしれません。一介のパン職人がパンをこねずにメカをいじくるのでしょうから。でも本当は存じております。ジャム男さんがパン職人ではなく技術屋になりたかったのだって。外注だってよろしいじゃありませんか。趣味で作ったメカでアンパン男さんを助けることができるのですから。趣味冥利に尽きるじゃありませんか。
それでもやはり仕事ですから辛いこともおありでしょう。毎回顔を濡らしたアンパン男に向かって「新しい顔だよ、それ。」とお決まりのセリフを吐いて顔を投げなければなりませんし。それは舌打ちだってしてしまいます。深夜のパン工場の片隅でウィスキーも飲んでしまいます。それでも仕事と割切ってパンを焼き続けるジャム男さんの姿はチャラいです。チャラ男です。視聴率など大変でしょうけど、これからもお体に気をつけてお仕事頑張って下さい。
敬具