怖い話

もうひとつは季節は夏で、海岸で沢山の人が海水浴や日光浴をしている。はじめ何気なくそこを通りすぎるのだが、どうも何かがおかしかったことに気づいてもう一度戻ると、そのヘンな気分になる理由が判明する。海岸にいる人々は、海の中にいる人々も浜にいる人々もみんな陸地を見ているのである。誰一人海を見ている人がいなかったのである。
椎名誠 おろかな日々
これを電車の中で読んでいて背筋が寒くなりました。怪談の季節ですね。