アド・バード (集英社文庫)を読んだ

そんで椎名誠ばかりざっと30冊程読んできたのですが、やはりその都度感想を書かないと忘れてしまって駄目ですね。年末にまとめて書こうと思ったのですがこの様です。あーあ。これからその都度書いていきます。そんで昨日読み終わったアド・バードの感想。
荒廃した世界と椎名造語の爆裂炸裂パニック環境描写を理解するのが大変難しいのです。ヒゾムシにターターさんにねご銃にアイクチにデンキ屋に、とそれらの造語を理解するだけで一苦労でした。しかしある程度読み進むとそういうパーツのひとつひとつが特異な世界を描写するのに無くてはならないものだなあと気づかされるのですね。
個人的に良かったのが後半部分で海ばしりが出現したところです。椎名さんらしいとても優しい文章で、読んでいるだけで気持ちが静まり暖かい気持ちになれたのですね。あとは登場する人や加工人間、鳥などがどこかみんな悲しいところですね。特に加工人間はできるまでに悲しい経緯があったりするのですが、道中その加工人間のひょうきんな性格のお陰で主人公が精神的に大変救われるのですね。笑いとはどこか悲しいものなのだ、と道化者がNHKで言っているのを聞きましたがまさしくそれなのですね。まとまらないけれどこんなところです。